Step05分析サーベイの結果を振り返り
アクションにつなげましょう
結果を分析する
「従業員サーベイ」でクロス集計する方法
クロス集計の操作の流れ
「従業員サーベイ」では、 複数の従業員項目を掛け合わせて分析(クロス集計)できます。
集計によく使われる分析軸があらかじめ設定されており、ボタン1つで集計できるので、部署・役職・雇用形態などの属性別に結果を確認したい場合に役立ちます。
作成のステップは以下の通りです。
分析対象の従業員項目や数値項目の集計単位をいつでも変更でき、クロス集計を確認しながら表示を調整できるので、どんな分析軸で見るべきかわからないときにもおすすめです。
まずは気軽に触ってみましょう。
- サーベイの[クロス集計]タブをクリック
- [+新規作成]をクリック
- クロス集計が作成されます
「値」「集計方法」「行・列の表示項目」などを操作して、表示を調整しましょう。
分析に用いる従業員項目は、[分析対象の従業員項目を編集]から変更できます。
セクションを追加すると、同じサーベイを新たな切り口で分析できます。
セクションはいくつでも追加・削除できます。

使い方をチェック
結果を報告する
効果的な結果の伝え方
数字だけでなく「どう受け止めたか」を添えて
対象者への報告では、ただ結果を公開するのではなく、関係者(担当者)が「結果をどう受け止めたか」「どんなアクションを講じるつもりなのか」もあわせて共有しましょう。
数字だけでは人によって解釈がブレます。同じ結果を見て「問題ない」と感じる人もいれば、「問題がある」と感じる人もいるでしょう。
会社としてはポジティブに受け止めた結果でも、不安を抱かれる可能性があっては、せっかく結果を共有しても逆効果となってしまいます。
「組織としてこの結果をどう認識しているか」を添えて、従業員の声を真摯に受け止めていること、改善に活用していくことをしっかり伝えましょう。
従業員に結果を共有することで、結果が社内の共通のテーマとして認識されるメリットもあります。
施策にも全社で協力して取り組んでもらいやすくなり、次回以降のサーベイの回答率も高くなります。
具体例で見る報告のポイント
結果の報告で意識したいポイントは、「強みや課題となった質問とスコアを開示する」「課題に対して検討している施策と、その意図を伝える」の2点です。
裏を返すと、その2点以外は省いてもよい部分です。
すべての結果を開示したり、属性ごとの細かい分析結果を開示したりする必要はありません。
以下のような観点や、報告書の例を参考にしてみてください。
-
対象者の属性(部署、雇用形態、年次、役職の有無、性別)の比較で、ギャップが大きい比較軸
(例:働きやすさに関して、部署や雇用形態による差異は見られなかったが、社歴が1年以上の社員と1年未満の社員を比較すると20%の差があった。要因はxxxxによるものと考えて、xxxxに関する改善を検討予定) -
集計したスコアに対して、目標のスコアや前回のサーベイとのギャップ、その原因に関する考察
(例:職場環境に関するスコアが5%悪化。自由記述の回答からxxxxによる影響が大きいと考えられるため、対策としてxxxxを検討する)
報告書の例

先輩ユーザーに学ぶ
- 社名
- 株式会社ハクブンさま
- 業種
- その他
- 企業規模
- 1,001名〜5,000名
結果をみなさんに公開するのってすごく大事なことなんですよね。結果を公開することで、回答率が初回に比べて約30%も向上しました。多くの従業員がサーベイを通じて素直な意見を出していただける環境になったのではないでしょうか。
- 社名
- 株式会社土屋さま
- 業種
- 医療・福祉
- 企業規模
- 301名〜1,000名
SmartHRの「お知らせ掲示板」を使ってPDFで掲載しました。給与明細の確認で必ず月に1度SmartHRにログインしますので、重要な告知は「お知らせ掲示板」を活用しています。
今後はSmartHRで実施したサーベイ結果やアンケート内容の情報をオープンにし、採用時に応募者が参考にしてもらえるようにもしたいですね。
次回のサーベイに向けて準備する
サーベイを続けるためのヒント
次回のサーベイの目的を整理しましょう
課題を可視化するためのサーベイは、繰り返し実施することで、従業員の変化をとらえ、タイムリーなアクションを取りやすくなります。
月1回、四半期に1回など定期的に実施したり、組織体制や制度を変更するごとに実施したりすることをおすすめします。
以下の例を参考に、初回の結果をふまえて確認したいことを検討し、次回のサーベイの目的を整理してみましょう。
- 効果を検証したい
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- 「就労環境」に課題があると分かったので、対策としてリモートワークを導入した。
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- 対策に効果があったか把握するため、同じ内容でサーベイを実施して、働きやすさに関する質問のスコアが改善しているか確認する。
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- 課題を深掘りしたい
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- 「研修内容」に課題があると分かったが、具体的な要因が把握できなかった。
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- 自由記述の質問を必須項目に追加して、具体的な要因を把握する。
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- 推移を分析したい
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- 特に目立った課題は見つからなかった。
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- 毎月コンスタントに入社者がいるため、当月の新入社員を対象に毎月サーベイを実施することにした。
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「従業員サーベイ」で次回の準備をしましょう
「従業員サーベイ」では、繰り返しサーベイを実施するために便利な機能を用意しています。
同じサーベイを繰り返し実施する場合は、「継続サーベイグループ」を使いましょう。
サーベイをグループ化することで、「前回比でスコアが5%改善した」など、結果の推移を確認しやすくなります。
前回の内容を引き継ぎつつ、新しいサーベイとして実施する場合は、サーベイを「複製」して質問を追加・削除・編集すると、設定の手間を減らすことができます。
次回のサーベイの内容に応じて活用してください。
「継続サーベイグループ」の操作の流れ
「継続サーベイグループ」の使い方は以下の通りです。
過去に実施したサーベイから「継続サーベイグループ」を作成すると、回答結果の推移を確認できるようになります。
- グループ化したいサーベイを選択
- 継続サーベイグループを作成
- 回答結果の推移を確認できます

Advanced
施策の決め方のヒント
組織課題の改善や強みを伸ばす取り組みは、一朝一夕で結果が出るものではありません。
だからこそ、着実に施策を講じて、少しでも成果が出やすい形でトライしていくことが大事です。
施策を検討するうえでは、以下のポイントを意識してみましょう。
- 取り組む施策は多くても3つまで
- 課題の改善だけでなく、強みをさらに伸ばすのも効果的
- 1週間以内を目安に、すぐに実行できる施策を1つやってみる
- スコアの目標値は+0.5〜1.0を目指す
また、はっきりとした課題が見つからなかった場合は、繰り返しサーベイを実施して、状況を深掘りしたり、経過を観察したりすることをおすすめします。
施策は「SMART」を意識する
管理職や現場の従業員など、多くの人を巻き込む施策は、実行に移すのも不安に思うでしょう。
そんなときは5つのチェックポイント、「SMART」を意識してみましょう。
- Specific(具体的な):目的や実行者、実行することが具体的である
- Measurable(測定可能な):定量的で、達成基準が明確である
- Achievable(達成可能な):実現可能性がある
- Relevant(関連性のある):会社や部署、個人の目標や業務と関連性がある
- Time-bound(期日がある):いつまでに行動や成果基準を達成すればよいのか明確である
「誰が」「いつまでに」「何をするのか」「その効果をどのように確認するのか」が具体的になっていると理想的です。